2021-09-18

真珠のピアス


自分への誕生日プレゼントに、真珠のピアスと指輪を買った。




30歳になったら腕時計を買うとか

何か特別なものを買うって話をよく聞くけど、

去年の30歳の誕生日はそんなに心から欲しいと思うものがなくて

結局自分へのプレゼントは何も買わなかった。


だけど31歳の今年の誕生日が近づいてくると

なぜだか自然と「真珠が欲しい」という感情が湧いてきた。



その少し前はなぜか無性にオパールの美しさに惹かれてて、

原宿の石屋さんで安物のルースを買った。

いつでも眺められるようにディスプレイの箱に入れて

机の目立つところに置いてあるんだけど、

今回は「身につけられる真珠が欲しい!」と思って止まなかった。



ジュエリーの知識に乏しいので

ダイヤといえばティファニー!

真珠といえばミキモト!

というイメージしか持ち合わせておらず

餅は餅屋〜ってことで新宿高島屋のミキモトへ。



お目当ては一粒パールのシンプルなピアス。


7mm、7.5mm、8mmで迷ってることを伝えると

それぞれのサイズで色味やグレードが違うものを

店員さんがいくつか出してくれて、

「こっちの方が照りが美しいんです」

「こちらの微妙にピンクがかってたものは肌馴染みも良い」

など丁寧に説明してくれた。



最初オンラインストアで買おうとしてたけど

お店に来てよかった、と思った。

これは直接見て選ばないと、本当にわからない。

微妙な違いではあるかもだけどやっぱりこの違いは大きい。

わたしは7.5mmの、真っ白なパールに

グレー?青み?がかった色彩の輝きがあるものを選んだ。



サイズに関しては、

小ぶりすぎず大ぶりすぎずな

カジュアルに普段使いできそうな7.5mmにして

本当によかったと思う。



今はピンクがかったものの方が特に人気だと

店員さんは言っていたけど

(値段もピンクみがかったやつが他よりやや高かった)

ズラっと商品を出された瞬間グレードとか色味は関係なく

一目見て自分が欲しいのは「これだ!」と思った。



わたしはこういう時

自分の直感をすごく大事にしているのだけど

何せジュエリーのことなんてちんぷんかんぷんだから

「わたしに見る目がなかったら嫌だな…

それなりに大きい買い物だし…」と少し不安になった。


なので店員さんに尋ねてみた。

「こっちはこれより光沢が弱いとおっしゃってたと思うんですが

わたしには一番綺麗に見えて気になるんです。

単にわたしが素人目だからでしょうか…」


すると店員さんは

「ご自身が身につけるものですから、

自分が一番輝いて見えるものを選ぶことが大切です。

値段が高いから良いわけではなくて、

あまりグレードなど気にせず

ご自身がこれだと思えるものを選ぶのが何よりです。

それに、その真珠もとっても綺麗ですよ!」

と言ってくれた。

わたしは安心して一番惹かれて仕方なかったものを選んだ。

なんだか嬉しかった。



そして、試着だけ…と思ってネットで見て可愛いと思っていた

3連パールのリングも試着させてもらった。


もうこれも「ここで買わないと絶対後悔する!」と思うくらい可愛くて、

30歳分の誕生日プレゼントだと思ってあわせて買ってしまった。

即決ってまさにこのことだと思うくらい、1秒も迷わなかった。





7連パールのリングも試着させてもらって、

ハーフエタニティっぽくて華やかで素敵だったけど、

3連パールの華奢な感じに惚れてこっちに!

本当にかわいくて、家に帰ってすぐウキウキルンルンでつけた。







デザイナーのマーク・ジェイコブスが

ミキモトのパールネックレスを愛用していて

毎日お守りのように身につけているという

インタビュー記事を読んだ。


「パールはとても控えめで、礼儀正しく、きちんとした淑女のような印象がある。

愛すべきと同時に、忌み嫌われるような淑女っぽさ。

僕にとってパールのネックレスはグレース・ケリーのような人を思わせるんだ。

とても控えめで、礼儀正しくきちんとした本物のジュエリーだよね」


「パールを身につけると、自分は健康で、安全で、幸せだと感じる。

パールには幸運が宿っていると思う。

だから毎日絶対に身につけるよ。

混乱やトラブルが起きてもどういうわけか

このネックレスがあれば自分は安全だと思えるんだ。

以前、人々は飛行機に乗るときパールをつける、なぜなら

そうすれば飛行機事故に遭わないからという話も聞いたことがあるよ」


記事の中でマーク・ジェイコブスがこう言っていて、

なんだかとても共感した。

わたしも真珠はなぜか「完璧」の象徴っていうイメージがあったから。

きちんとした礼儀正しさ、ってまさに!と思った。

そこに真珠の魅力が詰まっている、と。



ジュエリーの良さは、着飾ることが目的の華美なところだけではない。

わたしもお守りのように、この真珠をずっと大事につけていきたいな。

眺めてるだけで心がウキウキする。


こんな美しい真っ白でまんまるの石が

貝の体の中で自然につくられるなんて。

生命の不思議というか神秘というか、すごいよなぁ。

大切にしよう。




それにしてもだけど

高島屋で買い物するのってなんか妙に

緊張するのはわたしだけだろうか。

フロアが静かだからなのか、

店員さんの接客がものすごい丁寧だからなのか

こんな格式高い場所にこんなパンピーオブパンピーが

本物に触れに来てしまってどうもすみませんという気持ちになる。毎回。


一番行く百貨店は伊勢丹なんだけど、それともまた全然違う空間。

伊勢丹はナウい感じがする。

匂いも空間の使い方も違う。

トレンディというか。イケイケというか。

(ふさわしい言葉が見当たらなくて死語しか出てこない)

コスメとか洋服見に行くと気分がブチアゲ(死語)になる空間。


百貨店にも色々ムードやそれぞれの色があって面白いよね。

個人的なイメージだけど。


どんなものにせよわたしは

百貨店で過ごす非日常なお買い物の時間が好きだ。

今回のミキモトで過ごした時間もとても良い思い出となった。