2018-12-10

テイラースウィフト




テイラースウィフトのライブに行ってきた。
もう三週間も前の話になるので、だいぶ今更と思われるかもしれないのだけど、そんなに時間が経ったとは思えないほど鮮やかにわたしの中に残っているので、今年の思い出は今年のうちに、ということでここに書き記したいと思う。


わたしがテイラースウィフトのファンだということは、ブログはもとよりいろいろな場所で発言してきたのだけど、そんなテイラーが3年ぶりに来日公演を行うということで、わたしは未だかつてないほどソワソワしていた。それは小学生の頃の遠足の前日なんて比じゃないほどのソワソワだった。ライブの一週間前がまさにピークで、仕事をしていても打ち合わせをしていても上の空になっていたほど(今だから言える笑)、心が落ち着かない日々を送っていた。


年齢を重ねる度に、何かに対して追いかける熱量を保ち続けることが難しくなってきて、若い時は寝る間も惜しんで追いかけていたこともだんだんと「嗜む程度」になり、毎日溢れ出てくる情報についていけなくなっていつの間にか離れている、なんてことが珍しくなくなった。


何かに対して「ハマる」というのは実はとってもエネルギーがいることで、自分の生活の優先順位で上位に食い込むほど好きなものを見つけること、そしてさらにそれに対し追いかける労力や体力を割くってことがどれだけ難しいことなのか、ここ数年はその大変さを如実に感じていた。例えるなら、かつては大好きなアーティストのライブならモッシュでもみくちゃにされてでも何が何でも前の方で観たい!と思っていたのが、いつの間にか最後列でお酒飲みながらゆっくり体を揺らして見るのが至高でしょ、という考えに変わっていったっていうのと似たような感じ。それが単なる加齢による体力の衰えなのか、わたしの好奇心の衰退化なのかはわからないけれど。笑


でも、テイラースウィフトはそんなわたしの傾向を覆すほどのとてつもない引力があった。

それは「好きだから追いかけないと、好きだからコンプリートしないと」と自分に圧をかけて言い聞かせるような「好き」ではなく、ただ純粋に「彼女のことを知りたい!彼女のために何かするのが幸せで楽しい!」という、本来ファンがそうあるべき気持ち一色にさせてくれるものだった。


わたしを久し振りにこういう気持ちにさせてくれたテイラー。そんな気持ちをじゃあどうやって表現するかと言ったら、わたしの場合もちろん絵になるわけだけども、テイラーの絵を描くだけに留まらず、今回のライブのために自費で144ページにもなる分厚いイラストブックを製本したり、ライブの日に着ていくためだけにプリント用のイラストを描いてTシャツとトートバッグをあつらえるほどのエネルギーを私に与えてくれたのだ。








近年では好きなバンドのライブを観るときグッズのTシャツに着替えることすら億劫に感じていたわたしが、テイラーのためであれば本の製作のみならずTシャツやバッグを作ることなんてなんのその!と思うまでになっていた。


もちろんアーティストに対する愛情の重さは、目に見える物や創作することで測れるものではないのだけど、テイラーのファンの人たちはとても創造性豊かで、ものすごく手の込んだ衣装やアイテムを作る人が多い。そんな人たちを見ていると、「わかるわかる、テイラーを好きな気持ちが、いてもたってもいられなくさせるんだよね」とひたすら頷いてしまうのだ。彼女には、そんな風にファンが行動を起こさずにはいられなくさせる不思議な力を持っている気がする。


そんなこんなで、まんまと今回テイラーにその気持ちを掻き立てられたわたしはテイラーの絵が描かれたTシャツとトートバッグを身につけ、イラストブックを抱えてライブ会場へと向かった。


ライブの具体的な内容については、わたしの危うい記憶力なんかよりも詳細で素晴らしいレポがたくさん溢れているのでそちらを是非とも読んでほしいのだけど、まあ本当に本当に、言葉のとおり夢のような時間だった。


テイラーが、ステージから差し込む光とスモークと共に現れた瞬間、「てててテイラースウィフトが、日本に、東京に、今ここに、時差もなく、まばたきをして呼吸をして空気を振動させて存在している!!」と思った。アホの子みたいな感想に聞こえるかも知れないけどこの時の私は本当にそれ以外の何物でもない感情に満たされていた。
前のツアーもその前のツアーの時も、テイラーが登場したとき全く同じことを思ったけど、今回は特に強くそう思った。自然に涙が溢れてきたし、周りでも大勢の人が泣いていた。





長い長い沈黙の末に出した今回のアルバムは、今までのテイラーのイメージとのギャップや変化がかなり大きくて、テイラーにとってもある意味すごく勇気のいる挑戦だったと思うし、その変化に戸惑うファンや離れていく人もいたのではないかと思う。でも今回このライブでのパフォーマンスを観たら、絶対に離れてく人はいないだろうなと思ったし、むしろこれがテイラースウィフトの歴代史上最盛期かもと思わせるほどの完成度だった。


大きな会場に満たされる人たちを一瞬たりとも退屈にさせないように凝らされた工夫の数々。妥協も手抜きも一ミリもない散りばめられたこだわりの数々。夢を見ているのかな、というかこんなことが実現するのって可能だったんだ!と思わせるような圧巻のパフォーマンスの連続だった。








今回のアルバムを作るとき、テイラーは世の中の自分に対する悪評や噂に苦しめられた時のことを主軸にしたという。ありあまるほどの富や名声を手にいれた人間にも、わたしたちと同じように心があり、生活があり、大切な人たちがいて、守りたい存在がある。それを脅かされ、立ち直れるかどうかわからないほど傷ついた時に作った作品だからこそ、復帰劇ともいえる今回のツアーは彼女にとって大きい意味を持っていたのだと思うし、強い想いを感じるものだった。


手が届かないほどのスター歌手がさらされる悪評が、どれほどの攻撃力を持ち、どれほどの辛さをもたらすものなのかなんてわたしには見当がつかないし、そんな苦しさの渦中にテイラーがいたことを思うと、少し考えただけで胸が張り裂けそうになる。


でも、やっぱりわたしの好きなテイラースウィフトは、誰にもなし得たことのないことをやってのけるスーパースターだった。


いつの時代にも伝説と呼ばれるアーティストはいるけど、もう亡くなってしまっていたり、かつての輝きが失われてしまっていたり、最盛期をリアルタイムで見届けるっていうのは実はとてもすごいことで、奇跡的なことなのではないかとたびたび思う。

ビートルズ、マイケルジャクソン、クイーンみたいにひとつの時代を構築するほどのアーティストの活動を生で見ることができた人たちは、本当に羨ましいなと思う。

だって、どんなに綺麗な映像や音声で記録として残されていても、生の感動やその場にいた空気感は味わうことができないから。


ファンの贔屓目だよと言われてしまったらそこまでかもしれないけど、わたしにはテイラースウィフトが歴史に残るアーティストなのだという確信を持っているし、彼女は明らかに異彩を放っていて、わたしたちの予測不能なことを次々と巻き起こし、これからもそれを実現していく女性だと思っている。

今がいつでも最盛期だと思わせること自体とてもすごいことだけど、いつかテイラーが「昔はよかったよね」と言われる時が来てしまったとしても、わたしはテイラーの輝きをリアルタイムで見届けたことを光栄に思うだろうし、その輝きが確かに存在したことや、その輝きによって救われた事実が失われることはないのだろうということを安心しながら過ごしている。


さっきから大げさに聞こえるような話ばかりしているけど、本当に彼女に関しては、そう思わずにはいられないのだ。どれだけ客観的に見ようとしても、好きにならずにいられないほどの魅力があり、惹きつけられずにはいられないカリスマ性が彼女にはある。


前々からテイラーにはその魅力があったけど、今回のアルバムとツアーがさらにそれを裏付けるものになったと思う。悠々と簡単に手に入れたものは脆いけれど、今回の作品は彼女自身が痛みを乗り越え、懸命に考え、しっかりと行動を起こし、苦しさをバネにして作り上げたものだから。

そういうものが持つパワーには説得力があるし、圧倒されるものがある。


公演中、何度も「テイラーが今こうやって笑っていてくれてよかった」と思っていた。

今回イラストブックを作ったのは、あわよくばテイラーの手元に渡せたらなと思っていたから。テイラースウィフトという存在がいかに遠いもので、手の届かないところにいるのかというのを分かった上で、図々しいかもしれないがそんな願いを密めていた。

でも、ライブを観ていて「まずわたしは何よりもテイラーが好きで、楽しいと思うからこそ描かずにはいられなかったんだ。彼女が笑ってくれたらそれだけでいいんだよな」と考えるようになっていった。

その道の途中でいつかテイラーにわたしの絵が届くことがあればそれは願ってもいないほど嬉しいことだけど、それを目的、終着点にするのはやめようと思った。

好きって気持ちが自分に行動を起こさせる原動力になることがどれほど素晴らしいことなのか、そういう力につながるほどのものを見つけることがどれだけ幸運なことなのかを改めて感じることができたから、とても幸せな時間だった。


一点の曇りもなく、好きだと思うアーティストに出会えたこと。そのアーティストのために何かしたいと思えること。それが自分が心から楽しいと思えること。いろいろな奇跡を与えてくれてありがとう、と思うことばかりだった。

たった二日間、夢のような時間は余韻だけ残してあっという間に終わってしまったけど、忘れられない思い出になった。

まだまだテイラースウィフトの伝説は続くんだと思うと、楽しみで楽しみで仕方ない。












2018-12-09

またね


15年前のことを今も鮮明に覚えている。
隣町のショッピングモールへ買い物に出かけた両親から電話がかかってきて「今マンションの駐車場に着いたんだけど、荷物が多いから車から運ぶのを手伝って」と呼び出された。めんどくさいなぁと思いながら、兄と共にマンションの下に降りた。

助手席に座る母の膝の上にはモゾモゾと上下に揺れる段ボールが乗っていて、「なんだこれ!?」と箱を開けると中にはキョロキョロと落ち着かない様子でこちらを伺うビーグルの子犬がいた。
にこにこした顔で両親が「あまりに可愛い顔で私たちに何か訴えかけてくるもんだから」と言った。今思えば、それはいわゆるただの衝動買いだったんだと思う。


なんの計画も予告もなく我が家に突然犬がやってきたのが、今からちょうど15年前のこの日のことだった。





当時わたしは13歳。ペットと言えばハムスターやセキセイインコ、カブトムシくらいしか飼ったことがなかったため、突如として家族の一員となった犬の存在はあまりにも大きかった。

わんぱくそのものだったその子を手懐けるのは一筋縄ではいかず、最初は戸惑うことも多かった。撫でようとすれば腕を甘噛みするし、ペットシーツを敷けばびりびりに噛みちぎられ、ペットサークルを今にも破壊しそうなほどの勢いで一日中走り回る。初めての犬の飼育は大変なことだらけで、だんだん疲れてきてしまった母は「この子全然なつかないし困ったよ…」と傷だらけの腕を見つめながらため息をついていることもあった。

その後しつけ教室に連れて行ったり毎日散歩に行ったり、日々を過ごしていく中でだんだんと家族に懐いてきて、いつの間にやら違和感なくすっかり家族に溶け込んでいった。


マンション脱走事件や、サークルを破壊して家中むちゃくちゃ事件、ウッドデッキのプランターなぎ倒し事件とか、ぽつぽつとやらかしたことはあったけれど(笑)今思えば手がかかったのはほんの少しで、それからはずっとわたしたち人間に寄り添って生活を営んでくれていたなと思う。


犬も人間と同じように性格に個性があると思う。うちの犬は優しくて穏やかで、家族がとにかく大好きで、控えめで、自分より体の小さい小型犬や飛んできたてんとう虫にもビビっちゃうくらい臆病で、人間の心の動きに敏感で、空気を読むのが上手な犬だった。


家に来てから15年間、この子はずっと我が家の主人公だったし、何かにつけて「今どうしてるかな」とチラチラ様子を覗きにいくのはもうトイレやお風呂に行くのと同じように生活のルーティンになっていた。


特に両親の犬に対する溺愛っぷりはすさまじく、「人間の子供(私と兄)以上に愛情を注いでるんじゃないの笑」とふざけて茶化すこともあるほどだった。


この子も人間に構ってもらうのがとにかく大好きで、家族にはもちろんのこと、いつもジャーキーをくれる近所のおばさんや、散歩の時すれ違う犬仲間たち、近所の子供たちにもしっぽをふりふり愛想を振りまいた。犬が嫌いと公言している気難しい近所のおばさんにも「この子は優しい顔をしていて可愛いね」と言わしめたこともある。我が家だけではなく、近所の人たちの間でもマスコット的な存在になっていたように思う。(親バカの勘違いかもしれないけど笑)


いつもこの子の散歩やご飯の時間に合わせて両親は外出していたし、旅行をするにも何をするにも常に犬優先で我が家の日常は回っていた。
わたしが上京して家を出た後も、たまに実家に帰ればいつも定位置で「おう来たのか、おかえり」といった様子で迎えてくれた。


当たり前の存在、当たり前の光景、当たり前の日常だった。この子がいなくなることなんて考えられなかったし、想像したことすら一度もなかった。


年齢的に老犬と呼ばれる年齢になっても、もともと顔が幼い方で毛の色も白っぽくならず若々しい時の毛艶のままだったので、あまり老犬っぽい見た目をしていなかった。
散歩に行くまでのエンジンのかかりが遅くなったり、おしっこのとき足が上がらなかったり、時折「おじいちゃんになったなぁ」と感じることはあったものの、まだまだこのまま元気でいてくれるだろうと思っていた。


でも、ぺたりと座り込んだまま立てなくなった日はあまりにも突然やってきた。夕方父が普通に散歩をして、そのあと食事をしながらドラマを観ていたらへたへたと座り込んでそのまま起き上がれなくなってしまったらしい。11月25日の夜だった。

寝たきりになってからはみるみるうちに衰弱していって、このままちょっと目を離した隙に死んでしまうのではないかと思うほど弱々しい姿になっていった。

足が動かないことに戸惑いを感じている様子はあったけど、痛がったり苦しんでいるそぶりはなかった。呼吸と共にかすかに上下に動くブランケットを確認しては安心して、家族で声をかけたり、寝返りを打たせたり、じっと見守る日々が始まった。


そうなってからの家族の空気はどんよりと暗く、後ろ向きな言葉しか出ないようになっていった。「今までありがとう」「楽しかった」「もうそろそろかもね」「楽になっていいよ」と言う両親に苛立って、「まだ一生懸命生きてる。治るかもしれないのになんでそんな別れの言葉みたいなことを言うの」と怒鳴ってしまうこともあった。


なんとかご飯を食べてほしい。なんとか水を飲んで欲しい。なんとか治って欲しい。また歩けるようになってほしい。そればかり考えていた。
最後まであきらめたくなくて、いろんな人に教わった老犬介護のことや栄養食を全て試した。20件以上動物病院に電話をしてやっと手に入れた栄養食も、何度かほんの少しだけ食べてくれたりもしたけれど、最終的には体が受け付けないようになっていった。


それでも、暗い空気にしてしまったらそれがこの子に伝わって良くない方向になってしまいそうだから、ふざけてみたりいつもと変わらない何気ないことを話しかけ続けた。明るくしていれば、希望を持ち続けていれば、きっとまた良い方向に変わってくれると信じたかった。


でも、それは叶わなかった。


12月7日の午前2時48分、見守られながら静かに息を引き取った。


正直しばらくの間は実感がわかず、いつもみたいに寝ている姿そのものだったので、今にも起きそうだなあと、顔を見つめながらぼんやりと考えていた。
冷たくなった体を撫でて、温かかった耳の裏の体温を思い出したとき、もうこの世にいないんだという実感が波のように押し寄せてきた。


遠方に住む兄にテレビ電話をかけて、姿を見せてあげた。兄は、「こいつは俺の弟だ」と言うほど昔から可愛がっていたので、仕事が忙しくなかなか帰れなかったことや、看取ってあげることができなかったことをとても悔しそうに涙していた。


ペットとはいえ、かけがえのない家族だった。
数え切れないくらい沢山の思い出があった。
数え切れないくらい救われたことがあった。
どこを探しても、似たような毛色の子を探しても、もうこの子と全く同じ子には出会えないんだなと思うと、涙が止まらなかった。


一緒に歩いた道や、日向ぼっこしていたウッドデッキ、まだかすかに残る匂い、いろんなところでこの子が存在していたことを思い出す。


亡くなってから3日経った今、このブログを書いているわけだけど、あの子は最後までいろんなことを私たち家族に教えてくれたなと改めて思う。


動物を飼う、ってことがどれだけの責任と覚悟がいるのかということ。命あるものは必ず別れの日がくるということ。常にめいっぱいの愛情を伝えてあげないと後悔するということ。十分わかったつもりではいたけれど、実際に失った時の喪失感と痛みは、想像を余裕で超えてくるものであり、苦しいものだった。


「もっとこうしてあげたら、もっと帰ってあげれば、もっとこういう看病をしていたら」。今更考えても仕方のないことを、あまり考えないようにしようと心がけていても次から次へと湧き出てくる。家を出てから一緒に過ごす時間も、撮る写真の数もぐっと減ったことへの後悔や、何かもっとできたんじゃないかなと毎日思ってしまう。


「最期まで愛し抜いてあげられたと思うし、きっとあの子は幸せだったと思うよ」と母は言う。わたしたちも本当にたくさんの癒しと幸せを毎日もらっていたし、いくら感謝を伝えても伝えきれないほど感謝している。いい歳こいて万年反抗期の私が、家族と一緒に笑ったりこんな風にわんわん泣かせてくれたのも全部この子のおかげ。


がんばって最後まで生きてくれてありがとう。
この家に来てくれてありがとう。
楽しい思い出をありがとう。
沢山いろんなことを教えてくれてありがとう。
うちに来てくれたのが、この子でよかった。


頭を撫でた時の感触、家族が家に帰って来た時の嬉しそうな顔、家中に響き渡る鳴き声をずっとずっと忘れない。

またどこかでいつか会いたいな。
またしっぽを振って元気に駆け回って、私たちに会いにきてほしい。

本当にありがとう。




2018-11-11

纏う冬


冬につけるための香水を買った。昔から香水収集が好きで、毎日メイクや服装を変えるのと同じようにその日の気分で香水を選んでころころ変えるのだけど、冬に纏いたい香りだけは自分の中でかなり明確にあって、不思議と毎日同じ香水をつけるようになる。

ずいぶん長いことバレードのジプシーウォーターがそのど真ん中の香りで、今でもジプシーウォーター以上に自分の中で「冬」という季節にしっくりくる香りはないのだけど、今年はちょっと気分を変えてみたくなって新しく冬に纏う香りを探そうと思い立った。そんな中、ふらっと立ち寄った先で見つけたのがこれ。ジョーマローンのクリスマスコフレ限定、ホワイトモス&スノードロップだった。





お久しぶりのジョーマローン。むかーし昔、イングリッシュペアー&フリージアとピオニー&ブラッシュスウェードを買って以来、あまりチェックしてこなかったジョーマローン 。

限定ものの香水って、なくなってしまった時に二度とつけられないのが切なくなりそうだから、今まで試すこともあえて避けてきたくらい買うつもりのないものだったんだけど(限定コスメとかは大好きなのに謎の感情)、迂闊にも限定ものとは知らず「おっ!新作かぁ」と思い込んで試してしまったのが運のつきだった。


愛想の良い店員さんがニコニコしながら「先週発売したんですが、すごい人気でかなり売れていて〜」と最初に渡してきたのは、オレンジビターの方だった。これは3年連続クリスマスコフレでこの季節に登場している人気な香りらしくて、なるほどたしかに人気なのも納得な柑橘系の良い香りだった。(毎年ストックで二本買っておいて次の冬に出るのを待つ人もいるくらい人気なんだとか)

でもわたしが冬につけたい香りってこういうのじゃないんだよな〜と思っていると、「こちらは今回新作で出たものです」と言ってもうひとつ渡してきた。それが今回買ったホワイトモス&スノードロップだった。


降り積もった粉雪の中から顔をのぞかせるスノードロップの花と地面に生える苔が、森に差し込む朝の光に照らされて虹色に輝いているイメージ、というなんとも美しすぎる光景から着想を得た香りなのだけど、もう嗅いだ瞬間から「これ、わたし、大好きだわ!」というのがはっきりとわかった。香りに惚れる瞬間というのは、頭の中に稲妻が走る感覚に似ていると思う。ジプシーウォーターに一目惚れ(一嗅ぎ惚れ?)した時も、まさにこの感じだった。


とはいえ、限定ものだし、オレンジビターのように来年も出るかわからないし、つけ始めは良いけど時間が経てばどうなるかわからないし…と、買わない理由を自分に言い聞かせて、手首にワンプッシュしてそのままお店を離れて予約していた美容院へと向かった。


しかし、その後もずーっと頭から離れない。(というかそもそもつけた手首から香ってくる)
ラストノートもわたしが苦手なパウダリーに転ぶかと思いきや、本当にギリギリのラインで転ばない。あと数ミリでもずれたらパウダリーになりそうなところまできているのに、どうにもこうにも、ならない。新鮮さと瑞々しさをちゃんと残して香ってくれるのだ。どんどん頭の中で「ああ〜〜〜どうしよう、好きかもしんない…」という想いが膨らんでいって、美容師さんにも手首を嗅いでもらい(笑)結局そのあと足早に買いに行ったのだった。


ジョーマローンの香水ってどれもどこかジョーマローンらしさを感じる香りだと思うのだけど、これは今まであったものとは少し違って、今までにない新鮮な感じの香りだなと思った。ベースはかなり爽やかなグリーン調なんだけど、冬の寒さに合う苦味とスパイシーさもきちんと存在してて、木々の温もりのような要素もちゃんとある。女性がつけても男性がつけても似合う絶妙なポイントをつくのがジョーマローンは本当に上手だなと思う。






あと、なんといってもこのビジュアル。
写真だと伝わりにくいけど、この冬の森林に差し込む朝日をイメージした虹色のホログラム仕様の瓶がとにかくはちゃめちゃに可愛くて、とっても綺麗。眺めているだけでテンションが上がる。おしゃれと言うには程遠い雑然としたわたしの部屋に置くのが申し訳なくなるほど。


わたしは、香水が好きであること以前に香水瓶オタクで、香水瓶のデザインを見るのが昔から本っ当に大好きなのだ。香りのコンセプトに沿って考えられた素敵な瓶の数々を見ていると、香りそのものが好きじゃなくてもコレクター魂のようなものが掻き立てられて、欲しくなってしまうほど。(流石に買わないけど笑)


ちなみにこれは余談だけど、子供の頃流行ったポケモンカードの中で一番好きだったのも、瓶のデザインが可愛いからという理由だけで「エリカの香水」だった。








今回の、ホワイトモス&スノードロップは、暖かい春を待つ冬にぴったりの素晴らしい香りだった。自分が頭の中で求めてたものよりもほんの少し上をいくような、稲妻が走るような出会いっていうのは、本当に嬉しい。


欲を言えば、今年限りじゃなくてオレンジビターのように毎年出るようになってくれたらいいのだけど。定番化してくれますように!

2018-10-22

オータムオレンジ

先日、「最近買ったお気に入りのコスメ3つ」を称してレポ漫画を描いて投稿したら、思わぬ反響があったのでここに書き記そうと思う。

特に反響があったのは、ルナソルのフルグラマーリップス44番。漫画を描く前にこのブログでも紹介したくらい気に入ってるものなんだけど、フォロワーさんから続々と「買いました」との報告をいただいた。

その中でも目立つ声だったのが、なんとルナソルの店員さんに「最近この色が急激に売れ始めたんです」「この色を指名買いするということはインスタを見て来られたんですか?」と聞かれた人が全国各地に沢山いたというのだ。都市部の店舗だけじゃなく、全国のルナソルの店員さんがそんな変化を感じるくらい44番を買いに行ってくれた人が沢山いたのかと思うと、嬉しさと同時に「本当に!?信じられない!」という気持ちでいっぱいだった。


そこで、週末母と出かける機会があり、母も欲しいと言うので一緒に恵比寿のアトレ内にあるルナソルへ。するとまさかの、44番だけ売り切れ。






店員さんに在庫を聞くと「最近この色だけ売れすぎて今ちょうどないんですよね」と困ったような笑顔で言われる。実際にお品切れの4文字を目の当たりにして「本当だったのか…!」と驚き、その後新宿の京王百貨店のルナソルへ行くと、「ここ一週間すごい人気で在庫切れだったんですがやっと今日入ってきたんです!タイミングよかったですね」と言われる。そこで無事、母もゲット。


会計の合間に「インスタの漫画を見て来られたんですか?」と店員さんに聞かれたので、いつもは素性は明かさないようにしているんだけど本当に聞かれた…!と気分が高揚して、「実はあの漫画描いたの私なんです」とお伝えした。


するとレジにいた2人の店員さんは「えーーーっ!」と目を丸くしてとても驚き、少し興奮気味に、「本当にすごいんですよここ最近の44番の人気!去年出たものなのに、私たちも何があったのって驚くくらい全国的に売れていて。毎日何人もインスタ見たって方が来て、在庫切れで何店舗もはしごして来たって方がさきほどもいらして」と話してくれた。


そして、最後に「あんな風に素敵に紹介してくださってありがとうございました!」と深くお辞儀をされて、とっても嬉しかった。

自分の描いた漫画の反響が、SNS上の数字や言葉だけでなくこんな風に現実で目に映るのは初めてのことだったので、不思議な気分だった。感動的だった。


そして毎日本当にたくさんの方から、44番を買ったという報告と店員さんとのやりとりや使ってみた感想をメッセージやツイート、インスタのストーリーで送ってくれるので、今日はそれをこのブログで一挙紹介しようと思う。笑


かなりの数をいただいたのでお返事できていない方もいるけれど、ひとつひとつ隅々まで読ませてもらいました。本当にありがとうございます!





































これ全部、フォロワーさんがルナソル44番について私に送ってきてくれたもの!笑
こんなにたくさんの方からメッセージやお写真いただいて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。私の手柄でもなんでもなくルナソルさんが素晴らしい商品を作ってくれたおかげで呼んだこの結果なんだけど、まるで自分のことのように嬉しいし、何よりもこの44番のリップの良さを共感してくれる方がこんなにいてくれたことが嬉しかった。
私はこの44番を見つけた時、6〜7本店員さんにリップを持ってきてもらって試した中から見つけたんだけど、「最高なリップを見つけた!この興奮誰かに伝えたい!」とすぐ思ったくらい気持ちを高ぶらせてくれたものだった。ここ最近お出かけの時はほぼこれしか使っていないし、今流行りのベージュ系リップだけど顔をくすませずパッと明るくしてくれて、仕事でもプライベートでも使える超万能でお利口な色の44番。このリップの優秀さを今たくさんの人と語り合ってる〜!と感動してしまった。笑


毎日コスメを紹介できるほど頻繁に買っているわけでもないのでたま〜にしかオススメコスメのレポ漫画も描けないんだけど、だからこそ「これは本当に人にオススメしたい!」って熱を持ったときに描いているので、それを信頼して実際にお店まで買いに行ってくれたり、気に入ったよって報告をもらうと飛び跳ねたくなるくらい舞い上がってしまう。






中には、私が今まで紹介したオススメのコスメをちょっとずつ集めまくってたらこんな量になりましたってこんな写真をくれた人も!笑(化粧筆まで!)

私の漫画を見てくれてる人は圧倒的に女性が多いんだけど、たまに巨大な女子会を開いてるような錯覚に陥る。笑
私もよく皆さんからいろんなオススメのものを教えてもらうし、私も自己満足ではあるけれどオススメの物を見つけたら情報はどんどん発信して共有したいと思ってる。いくつになってもガールズトークは楽しいなーと思う。(もう自分の年齢的にウィミントークと呼ぶべき?)


今回まさかこんなに反響をいただけると思っていなかったので、これを描いて本当に良かったなと思いました。ありがとうございました。







ローラメルシエのハイライトとチークを買いましたってメッセージもかなり多くいただきました。でもこの新発売したチークのチャイって色は、私が紹介するまでもなく口コミや業界の方の間で超人気で、今全国的に品切れ状態で買えなかったってメッセージがほとんどでした・・・!

手に入りづらいものを紹介して申し訳ない気持ちです。でも、限定商品とかではないからもう少し時間が経って落ち着けば手に入ると思うので、ぜひまた試しに行ってみて欲しいなと思います。