2020-11-17

還る




朝から靖国神社へ。


今年はコロナの心配もあって

終戦記念日や誕生日前後には行けず、

久しぶりに足を運んだ。


厳かで、本当に美しい場所。


昔、高校生の時にオープンキャンパスで

父と東京に行った時に連れてってもらった以来、

ずーっと変わらず思い続けていること。

(当時17歳のわたしは歴史に大ハマりしてて

どこか行きたいとこあるかと父に聞かれて

迷わず靖国神社の歴史資料館をリクエストしたのだ)











秋晴れで空気が澄んでて空もきれいだった。

外国人の観光客がほとんどいないから

人も全然いなくて、ゆっくり見れた。




この日は朝一番にまず参拝して、

そのあと病院に行ってランチしてからまた戻ってきて参拝して、

千鳥ヶ淵公園まで散歩してタクシーでまた戻って参拝して、

一日でなんと計三回も参拝した。笑


警備の人が「え!?お前また来たんか」

って顔をしてた。笑



何かで迷ったり落ち込んでる時にここに来ると

自分の生き方に誇りを持てているか、

恥ずかしくない生き方をできてるか

って自問自答させてくれて、

自然と背筋が伸びるんだよね。




生きがいだと思える仕事をさせてもらえてること、

周りの人たちや環境に恵まれてること、

食べる寝るができる場所があること、

今の時代があること、

すべてがありがたいって思えて

よしまた今日から頑張って生きよう!

と思わせてくれるのだ。



この日は時間がなくて、

いつも行く歴史資料館には行けなかったけど

今度は朝から時間作ってゆっくりそっちも見に行こうと思う。

定期的に訪れたくなる場所である。

行けてよかった。




そして、この日のもう一つの目的である

皮膚科と婦人科。



なぜ行ったのかと言うと、前々回のブログで

スキンケアを一式変えたことについて書いて

それからたしかに肌の調子は良くなったし

キメも整って乾燥もしなくなって

前より肌きれいになったように感じたんだけど、

ど~~しても

憎きアゴのニキビが治らない。



なんなら悪化の一途を辿っている気がして。

いつもはほとんどできないはずの

ほっぺにも二つ発生してしまって、

肌のキメだけ整ったニキビ面になった。笑



これじゃせっかく高い化粧水を使っても

まったく意味がないぞ!ってことで、

油分とかそういうものが原因の炎症なのか

ホルモンバランスの崩れが原因なのか

お医者さんに究明してもらうべく皮膚科と婦人科へ

行ったわけである。



で、結果から言うと

両方かかって本当によかった。



初めて行く病院だったから、

問診のあと子宮の超音波検査をしてもらったんだけど

なんと子宮内膜症になりかけていることが発覚。



肌荒れの原因を知りに行ったら

図らずも重い生理痛とPMSの原因と

おしりをギューンッと突き上げるような

息も止まるあの激痛の原因がわかって、

目からうろこだった。



子宮のあの検査がどうも苦手で、

3年くらい婦人科検診サボってたんだけど

上手な先生にやってもらったら全然平気だったし

本当に行ってよかった。

とりあえず次回の生理からピルを再開することに。



改めて、これからはちゃんと

婦人科検診に行こうと思った。

本当に大事!


生理痛なんて皆このくらい痛いんだろうなーと思ってたけど

痛みなんて人と比べることができないんだから

自分が痛いって思うならすぐ診てもらうべきだと思った。




そして皮膚科では、

これまたすっごい丁寧で優しい先生で

わたしの肌悩みについて

20分くらい色々話を聞いてくれた。



皮膚科って、昔帯状疱疹になった時にしか行ったことなくて

肌の悩みで行ったのは今回初めて。


「初めてなんですね!

じゃあやれることが沢山ありますね!

効果きっと感じられますよ~!楽しみですねぇ!」

と言ってくれてこの時点で

あ、いい先生だ…と思った。



わたしの場合フェイスラインによく

白ニキビにも赤ニキビにもならない

こんもりとした山?こぶ?のような腫れ(痛い)が

繰り返し起きることに悩んでいた。



先生によると、

ホルモンバランスの乱れが起きて

女性ホルモンよりも相対的に

男性ホルモンの方が高くなると

フェイスラインにニキビが発生しやすいらしい。

男性の場合はヒゲがあるから

それがヒゲの毛穴からニキビとして現れて

炎症が起きたり膿が出たりするんだけど、

女性の場合はヒゲがないから

皮膚の奥深くで炎症が起きたまま腫れて

行き場をなくした炎症が

山のようなこんもりニキビとして起こって

治りが遅れるんだってことを教えてくれた。

なるほど…!と感動した。



いつも無理やり自分で潰したりするって言ったら

「絶対ダメ!どうしても潰したくなったら

ここに来てくださいね」と言われた。

今あるアゴのニキビと頬のニキビを

針で潰してもらった。



塗り薬ふたつと抗生物質ひとつ、

ビタミン剤三種類と

スキンピールバーっていう

ピーリング石鹸のお試しサイズをもらって

この日は帰宅。






んで昨日と今日使ってみて

炎症と赤みがかなりおさまっててびっくり!

あんなに市販の軟膏とか塗っても

うんともすんともしなかったのに。

早く病院にかかれば良かった。



今のスキンケアを使い切ったら、

徐々にエンビロンに切り替えていこうと決意。

初のドクターズコスメ!



ゼオスキンとエンビロン、

どっちにしようかなと思って

ネットでかなり色々調べてみたけど

ゼオスキンはなかなか玄人向けな感じがしたので

とりあえず徐々に肌を慣らすためにも

エンビロンをまず導入してみることに。

どんな風にお肌が変わるか楽しみ。



この日、病院の後に行った薬局の薬剤師さんが

お母さんと同じくらいの年齢の

優しそうな女の人だった。

この時、診断で子宮内膜症と言われたことの

ショックと不安で結構落ち込んでいたわたしに

薬について本当に丁寧に色々教えてくれて、

不安を取り除いてくれて

安心させてくれてありがたかった。


薬についてどんな質問しても

スッと答えてくれるし、

お医者さんもそうだけど

薬剤師さんってすごい職業だなぁと思った。


病気を言い渡された後って

心細くて不安で

泣きそうな気持ちで薬局に訪れる人も

きっと少なくないだろうから

そういう人たちを精神的な面でも

救ってくれるお仕事だよなぁと。


ありがたいよね。





病院のあと、心鎮めるために

千鳥ヶ淵の方までお散歩。



道の途中、

千鳥ヶ淵戦没者墓苑ってところがあって

てっきり戦没者の遺族のみが入れる

墓地なのかと思ったら

第二次世界大戦で海外で亡くなられて

遺骨の取引先がわからず

家族の元に帰れなかったお骨を収めた

名前がわからない戦没者のお墓だと

書かれてあり、行ってみることに。

(兵士だけじゃなくて一般邦人も含む)


こんな場所があるなんて知らなかった。


靖国神社はいつも人で賑わっているけど、

ここはなんだか少し寂しくなるくらい

全然人がいなくて、空気がひんやりとしてて

独特な空気が漂う静かな場所だった。



献花ができるとあったので

菊の花を供えて、手を合わせてきた。


ひとりでしばらくいたら、後から

80歳くらいのおじいさんがやってきた。


深々とお辞儀をして手を合わせて

遺骨の収めてあるお堂を

じーっと見つめていて、

その姿を見て

この人にもきっと想っている誰かがいて、

数字で何万人が犠牲になったと書かれている

戦没者のひとりひとりにこうやって

大切に想う人や家族がいて、

この世に残された人がいたんだと思うと

じんわり涙がでた。



日本人として

忘れちゃいけないことを

思い出させてくれた日だった。


皇居の周りを歩いて、

赤く色づいた木々をしばらく眺めてたら

心が安らいだ。



病気のこともわかったし

肌のこともわかったし

歴史のことも考えさせられたし


なんだかこの日は

心も体もさっぱり洗われたような日だった。









2020-11-02

良い日


こないだの話。



昼に予約してた歯医者の予定より

だいぶ早く目が覚めてしまって

ベッドの上でしばらくゴロゴロしながら

スマホでネットサーフィンしてたら

たまたま出てきた代々木八幡宮ってところが気になった。



(事故物件の大島てるを見てて、笑

東京のマップを色々巡って見てたら

なんか目に入ったって感じ)



明治神宮や代々木公園のほど近くにある、

そんなに大きくない神社。


あの辺りといえば

明治神宮っていうイメージが強すぎて

代々木八幡宮って場所があるなんて

知らなかったから

へーどんな場所なんだろうと思い

軽く調べてみた。



芸事の神様が祀られていて

縄文遺跡が発掘された記録があって

竪穴式住居の展示がされていたり、

野良だけどふくふくと太った

地元民に愛される猫がいつも数匹いると

書かれてあった。



歯医者の時間までまだまだあるし

漫画家も芸事といえば芸事だし

猫に会いたいし

よっしゃここらへん散歩でもするかー!

と思い立ち、朝から向かうことに。



ちょっと前に千代田区を散歩した日から

東京をただひたすら歩くっていうのが

趣味になりつつある。

東京は楽しい。

街がユニークで愛おしい。




代々木八幡とか上原のあたりは

お散歩するのにとっても気持ちが良くて

前から大好きな場所。

おいしいご飯屋さんも

良さげなカフェもたくさんあって

街を包む雰囲気全体が好き。



はーいつかこの辺りに住みたいな~と思いながら

漫画の背景資料になりそうだなって場所を

写真を撮ったりしながらズンズン歩く。







そして到着、代々木八幡宮。

中に入ると意外と結構広くて、

木々に囲まれて風情があった。

朝の澄んだ空気がとっても気持ちよかった。



出勤前に立ち寄ったと思われる人や

七五三のお参りにきた家族連れがいたりと

よい空気が流れてる神社だった。









本殿に「初めて来ました」とご挨拶して

御朱印も無事もらって

縄文遺跡の跡を軽くぐるっと見て

ベンチに座ってふうーと深呼吸した。


そろそろ出ようと立ち上がった時に

2匹の野良猫に遭遇。








噂通り、ほんとにでっぷりしてる。笑

近隣の人にたくさん

食べさせてもらってるのかな。


通りがかったおじさんに

「おいにゃん太!にゃー子!」と呼ばれてた。

かわいいね。

わたしも「おはよー」って言ったら

すんって顔してそっぽを向かれた。




歯医者の方に向かって

さてのんびり歩いて行きますか~って

マップのアプリの経路案内を入れたら、

なんかナビがうまくカーソルが動かなくて

全然正反対の方向行っちゃったりで

自分でもどこ歩いてんだこれ、となった。


「え、わたしめっちゃ方向音痴になった!?」と

動揺しちゃうくらい、よくわかんないところを

行ったり戻って来たり。

予定よりだいぶ時間がかかってしまった。



住宅が所狭しと並ぶ狭い路地裏をくぐり抜けて

代々木公園の裏あたりの道に出たら、

警視庁って文字が書かれた服を着た人や

私服警官?みたいな人や

スーツを着た人がたくさんいた。

なにやら異様に物々しい雰囲気。


横断歩道を渡ろうとすると、

「すみません!今こちらの横断歩道は通行止めなんです」

と言われて止められた。



今日はやたら足止め食らうな~と思いつつ

迂回するのも面倒だし、もうこの時点で結構歩いて

少し疲れてたので一休みがてらそこで待つことに。

わたし以外にも5人くらいの人が渡るのを待ってたかな。



隣にいた警察官が無線で

「今どの周辺でしょうか?はい、了解」

みたいなことを話していたので、

わたしが「ここで何があるんですか?」と尋ねたところ

「すみませんね…もう間も無くですので」

とやんわり濁された。


わたしは

「これは何かまだ報道されていない

ビッグな事件にまつわることに違いない!!

一体何が!?」とひとりで勝手に確信し

勝手にジャーナリストに

なったような気分で興奮していた。



ピリッと緊張した空気に包まれながら

道路の先を見ていると、白バイが数台

こちらに向かって走ってくるのが見えた。


すると後ろに黒い車、

その向こうに菊紋の入った車が見える。



「えっ???」と一瞬思考が止まる。


その車がわたしの目の前を通る時

後部座席の窓が開いていて、

そこには

天皇陛下と皇后雅子さまが!



何が起きたのか一瞬わからず

わたしは目をまんまるに開いたまま

ただただ立ち尽くして硬直した。


雅子さまがこちらを見て

ニコッと微笑んでくれたのが目に映った。



一瞬の、本当に一瞬の出来事だった。

時が止まったような瞬間だった。



車と白バイが通り過ぎて通行止めが解除された。

道を歩きながら放心状態で母親に電話をかけて

開口一番「今、雅子さまにニコってされた」と話すと

母に「え!?」と言われる。

そりゃそうだ。



「今日何かおおやけに出るってニュースあったっけ?

パレードとかもないよね?」とふたりで話していて

少し時間が経ったあとYahoo!ニュースで

天皇皇后両陛下が明治神宮の

創建100年の参拝をされたとの記事が出た。



ものすごいタイミングで

一生に一度あるかないかの

こんな出来事に遭遇してしまい

歯医者に向かうまでの残りの道のりは

ずっと頭がふわふわしていた。



足の疲れなんてすっかり忘れ

「こんなことあるんだ…」とずっと考えていた。



歯医者の時間を終えて、

わたしは真っ先に原宿に向かった。



天皇陛下が参拝された日と

同じ日に行けることなんて

この先あるかどうかわからないし

縁起が良いと思ったから、

明治神宮へと向かった。



するとまだ祭典が行われている最中だったらしく

参道も本殿も封鎖されていて、

スーツの人たちや警備の人たちで

厳戒態勢な様子だった。


仮設の参拝所が用意されていたので

本殿に行けなかったのは残念だったけど

「こんなこともなかなかないよな」

とありがたく思ってお参りする。



明治神宮の森林って空気がひんやりしてて

鳥の声や風の音に本当に癒される。








人間は我が物顔で自然の中を生きているけど

人間は自然の中を切り開いて

生きさせてもらってるんだと

しみじみと思いながら、

隅っこの方で木々の写真を撮った。



すると、そばにいた警備の人が

「大鳥居を正面から撮ってもいいですよ。

いつも明治神宮は人が賑わってるから

こんなに人が通っていないのも

なかなか貴重なショットですよ」と

言ってくれて、撮らせてもらえることに。

優しい…








なんと荘厳な!



この写真が撮れてなんだかすごいもう、

胸いっぱいになっちゃってこの帰り道


わたし頑張んなきゃ、

頑張んなきゃなー!!


と心から思った。


(もうさ、こういう目一杯の感動した時に

こんなうすっぺらい言葉しか

出てこない自分の表現力が本当に嫌だよ。)



すごい元気をもらえた日だった。





優しいフォロワーさんがDMで

「みつこさん!代々木周辺にいるなら

代々木ビレッジが今年で閉館しちゃうので

よかったら行ってみてください。

以前代々木ビレッジの

パン屋さんが好きとおっしゃってた気がするので…」

と教えてくれて、

久しぶりにプルクルのパンを買って帰った。



ここのパン屋さんの

ピスタチオのクリームパンと

チャイのクリームパンと

バナナベーグルが大好きだったんだ〜〜






矯正のワイヤーを調整したてだったから

歯が痛くて、モチモチのベーグルを

食べるのは一苦労だったけど

大好きなプルクルのパン、

すーごいおいしかった。

フォロワーさん、教えてくれて感謝です。



幸運すぎる機会に恵まれて

人は優しくて

自然に癒されて

食べ物はおいしくて

なんだかキラキラした一日だった。



毎日こんな日だったらいいのにな〜

って欲深く一瞬思ってしまったけど、

きっとこんな日は一年に数回あるかないかだから

こんなにうれしいんだな。



良い日だった、ほんとに。