この間、朝一番で温泉に行ってきた。
岩盤浴、サウナ、温泉の3時間コース。
大きな温泉施設ってずいぶん久しぶりだった。
一人行くのは初めて。
今回行ってみて改めて思ったことは、
わたしって温泉に入るのが
下手かもしれないということ。
思えば小さい頃からなぜか
温泉にじっと入ってるのがなぜか苦手だった。
肩まで浸かると水圧で胸が圧迫されて
息が苦しくなる。
ずーっと足だけ浸かってたり
5分もいられず上がっちゃったり。
両親が無類の温泉好きで、
当時静岡に住んでいて近かったので
子供の頃は土日になると毎週のように日帰りで
土肥温泉やら伊東温泉やら修善寺温泉、
天城温泉、下田温泉などなど
伊豆方面に家族でしょっちゅう行っていた。
今思えばわたしが温泉が下手なのは
そのせいなのではないかと思ってる。
親のせいにするのもどうかと思うけども
それしか理由が見当たらない。笑
子供の頃は温泉の良さが全然わからなくて
家のお風呂よりも熱いし
勝手に水を入れて冷ませないし
熱いお風呂に入る時皮膚がビリビリ痛いし
なのに母は肩までちゃんと入りなと言うし
なんか色んな人がいっぱい裸で入ってて気まずいし
やだなぁ早く帰りたいなぁって
ずっと考えてたのを覚えてる。
父に「皆で温泉行くぞー!」と言われると
ウゲ〜行きたくね〜と思ってたほど
ありがたみを知らない子供だった。
(親の心子知らず…)
その名残なのか、ひと昔前に
女友達3人と大分の湯布院温泉に行った時も
タイミングよくお客さんが誰もいなくて
わたしたちだけの貸切状態で
ヒャッフー!って感じだったのに
私だけじっと浸かっていられなかった。
ガールズトークが広がる前に
先に出るね!とささっと身体を洗って
出てしまったっけ。
温泉という存在は好きだし、
せっかく来たんだし
しっかり温まらないと勿体無いよなと思うのに
ぼーっと浸かることがどうしてもできない。
うずうずそわそわしてしまう。
けして損はしてないけど、
なんか損してるような気分になる。
昔から温泉でぼーっと黄昏れたり
ホッと一息ついてみたいという
憧れを密かに抱いている。
じっとできないのは
岩盤浴でもそうだった。
ヒーリングミュージックのかかった
暗い岩盤浴の部屋にいったときのこと。
とても集中しやすそうな空間だったので
よっしゃ漫画のアイデアでも考えるか〜
瞑想でもしちゃおうかな〜と思って挑んだけど
寝そべってる間中ずっと
「これもう出ていいかな?」
「岩盤浴って何分くらいいるのが平均?」
「いやまだ汗かいてないしもう少し?」
「あのお姉さん私が入る前からずっといるよね?」
「早く時計の針回らないかな…」
ってこの空間を出ることばっかり考えてしまった。
はっきり言ってアイデア出しはおろか
瞑想なんてする余裕はまるでなかった。
むしろ岩盤浴に入る前より脳内が
やいのやいのと騒がしかった。
サウナも然り。
昨今のサウナブームを見てわたしも一度
「整う」という状態を味わってみたくて
挑戦したものの30秒で脱落。
もう、熱すぎて!
ほてった身体で向かった水風呂は、
逆に冷たすぎて足すら入れなかった。
顔に濡れタオルを巻いて
入ったけど少し息苦しくて、
そしたら私の前に入ったおばさまが、
ウレタンマスクを冷水で濡らしてから
つけてサウナに入ってて、
それ賢い〜〜!と思った。
わたしも次回、それ真似してみよう。
整っていそうな人たちの姿を横目に
「わたしもその頂に辿り着きたい…」と羨むのだった。
結局、今回も温泉に浸かってる時間は短くて
ずっと露天風呂のリクライニングチェアで
フェイスタオルだけかけて
寝そべって木々と青空を見ながら
うとうとしてる時間がぶっちぎりで長かった。
身体は冷えるし
一体わたしは温泉に何しにきたんや…と
自分にツッコミ入れつつも、
外で全裸で寝そべるなんてことは
日常でなかなか出来ないことなので
まぁよしとした。
ちょっと寒かったけど、気持ちよかった。
お風呂から上がって
脱衣所で着替えてると、
おばあちゃんに声をかけられた。
「お嬢さん、このまま裸で食堂って行けるのかしら?」
と聞かれたのでわたしは慌てて
「いやっ 食堂は共用スペースなので
服着ないと無理ですね!」と止めた。
「ああそうなの!危なかった、初めてきたから
このままでご飯が食べられるのかと思った。
じゃあ岩盤浴は裸でいける?」と言うので
「岩盤浴も男女兼用なので
専用の服借りて行かないとですね」と教えた。
あのおばあちゃんはたまたま
わたしがそこにいて聞いてくれたから
止められてよかったけど
もしかしたら知らずに全裸で
岩盤浴行っちゃう人とかたまにいるのかな…
その時どうするんだろう…
考えただけで恐ろしい…と
架空の最悪のケースを想像しながら
ひとりフルーツ牛乳をグビグビ飲んだ。
疲れを取るために行ったはずが
なんかこの日はやたらと疲れて、
家に帰ったらぐったりベッドに沈んでた。
水泳の授業の後みたいなだるさだった。
調べてみると、湯疲れっていうものがあるらしい。
湯疲れしない温泉の入り方というものもあるらしく
今度はそれを参考に入ろうと思った。
温泉上手な人間になりたいな。
道は長い。